平成29年春季企画展
幕末明治の茶の湯釜
時は幕末。幕府は、勃興する尊王倒幕派と産業革命を遂げた欧米諸国からの圧力を受け、
開国、大政奉還へと向かいます。近代文明の 幕開けです。
人々は髷を切り落とし、自由と利便性とを手にしました。が、同時にそれは、
のちに日本的情緒と手技が喪失されゆく端緒でもあった のです。
古来の制度や慣習・地縁から解放されるとともに、人の心には個の孤独が芽生えました。
明治の廃仏毀釈によって多くの寺院や仏像は破壊され、伝統文化は危機に陥ります。
茶の湯も例外ではありませんでした。
動乱に苦しみ、価値の大転換を経ながらも、茶の湯は、新たなあり方を模索します。
釜においては、開化の影響を受けつつも江戸の風 雅を残す優れた作が生み出されました。
江戸の泰平期において爛熟に達した職人の技を、新しい意匠の創造に注げたことも勝因です。
今日。日本的な生活様式を知らない日本人へと、世代交代がすすみます。
消えゆく茶の湯釜の文化を抱えて叫ぼうとする時、前方に霞む幕末明治の茶人工人の後ろ姿を、
いま一度、正面から見据えたいと思う のです。彼らは何を思い、何を残そうとしたのでしょうか。
激動の最中を生き抜いた、釜と茶道具を展観致します。
- 会期
- 平成29年3月4日(土)-6月25日(日)
- 時間
- 午前10時-午後4時30分(入館は4時まで)
- 休館日
- 月曜日(祝日の場合は翌日)
- 入館料
- 一般 900円 大学生 500円 高校生以下無料
- お茶席
- 一客様 700円(団体は要予約)
- 後援
- 京都府/京都市/京都府教育委員会/京都市教育委員会/
京都市内博物館施設連絡協議会/NHK京都放送局/京都新聞
京釜特別鑑賞茶会
館蔵品の茶道具を用い、館長16代清右衛門が席主をつとめる茶会
- 日時
- 平成29年4月15日(土)
- (1)午前10時 (2)11時20分 (3)午後12時40分 (4)午後2時
詳細はお問い合わせください。
京釜文化講演会
- 日時
- 平成29年3月25日(土)午後1時30分 - 3時
- 講師
- 大西清右衛門(館長)
- 定員
- 30名
京釜鑑賞会
薄茶一服ののち、館長16代清右衛門を囲んで解説。
随時、10名様以上で事前申込。
詳細はお問い合わせください。
親子で体験
- 親子鑑賞茶会-
- 日時
- 平成29年5月6日(土) 午後1時30分より
- 定員
- 15名
- 親子鑑賞会-
夏休み・冬休みを利用したアート勉強会
釜の保存と手入れセミナー
月1 回|金曜日|5名以上で開催
詳細はお問い合わせください。
各会事前にお申込ください。
お申込は3月4日(土)より電話受付 075-221-2881
※友の会会員様は2月25日より優先受付予定 |
次期企画予定
平成29年秋季企画展
平成29年9月16日(土) より12月12日(火)